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感想ブログ~演芸(落語・浪曲・講談)etc.~

Je ferai des heures supplémentaires, peut-être pour toujuours

妖怪言語というものがあることを知った。
6月28日、犯罪を犯したにも関わらず、何故か摘発され
ない、東京電力株主総会が行われた。株主から非難囂々な
のは誰の目にも明らか。会場のホテル前ではデモ隊が反原発
を訴える。



「その代表たる勝俣会長は当日、逃げも隠れもせず
に自宅から出陣。記者の『昨日は眠れたか?』の質
問に、
『そりゃもう、よく寝ました』」
(週刊文春7月7日号より)



「悪い奴ほどよく眠る」って本当だったのですね。
あの「計画停電」が、電力が足りているにも関わらず、
利用者を脅すために行われたことだとしたら、あまり
にも人を馬鹿にしている。何故この人間達は、「何も
しない」のだろう。
人間じゃなくて魑魅魍魎だから、という考えに逃げた
くなる。しかし、同じ人間である、という事実から目
を背けてはいけない。



「節電に御協力御願いします」だと?やなこった、と
言いたくなるが、こちとら一応人間だから努めますよ。
でも決してあんたらの為にやるわけではない。
そしてあの復興担当相のご登場。お先真っ暗になりますね。



6月21日は珍しく有休を取り、昼は国会図書館、夜は
立川談笑独演会のスケジュール。


国会図書館に来るのは久し振りです。
入る時は入館証カードを作らなきゃいけない。
PCが使えないとどうにもならない。
とりあえず閲覧資料の申し込みをしておいて、館内でしか
見られない「近代ライブラリー」を端末で閲覧。面白い。


明治時代の鰮(いわし)の缶・瓶詰めに関する資料が興味深
い。時を忘れて没頭。申し込んだ本を眺めた後(あまり有
益な資料じゃなかった)、国立演芸場に行く前に、何か食
べておこうと思い、初めて食堂へ行き、「新・国会丼
を食す。600円也。カツ丼と親子丼のハーフ&ハーフ。
味は…まあこのようなものでしょう。しかし、こういう
丼ものとか、チャーハンとか、シューマイに乗っている
グリンピースってすごく美味しく感じるのは何故だろう。
国会丼」は牛丼とカツ丼のそれで、温玉まで乗ってい
てあまりにもカロリーオーバー。「新」の方も相当です
けど。お味噌汁がついている。



国立演芸場が本当に近いので、久し振りに国会図書館
行こうと画策したわけだが、毎日は飽きるけれど、偶に
行くと一日いたいくらい楽しい場所だ。
246の所まで遠回りして歩いてしまい(そうでもないのか。
極度の方向音痴なのでよく分からない)、初めて履いたサ
ンダルのせいか足の裏が痛くて仕方なくなってきた。
地図を確認してしかめっ面でよちよち歩いていくと、
鵺が鳴くような、形容し難い変な声が聞こえてきた。
何だろう?と思ったらマック赤坂霞が関に向かって
演説(多分)をしていたのだった。



何故かGoogleの地図には表示されない国立演芸場
最寄駅は永田町駅のはず。初めて来ました。外観からし
「演芸場」って感じで良いですねー。中の売店で、一部が
震災の義援金になるという猫柄の手ぬぐい等を購入。



おー緞帳もいかにもな感じ。一番後ろで端っこの席だから
座り易い。隣の席は神経質そうな眼鏡の男性。座る時思いっ
きり鞄足にぶつけられた。そして、前の席の帽子を被った男
性に、「ちょっと、帽子取って。」って言ったぞ。
すごいなあ(本当に感心)。


幕が開いて、お囃子が…スモーク・オン・ザ・ウォーター
やや派手な演出。前座さんはなし。



『代書(屋)』。現在の行政書士。その当時は、文字が書け
ない人の代わりに履歴書とか、公的な文書を代筆する人。すっと
こどっこいな客と代書屋のやり取りが面白い噺。



岸柳島。いけないと知りつつyoutube志ん生のモノク
ロ映像を見たが、マクラによると、当時から煙草は害があるから
やめた方がいいとか何とか言われていたのですね。アメリの影
響でしょうか。でも煙草も「物質文化」的に歴史ある「モノ」の
一つには違いありません。因みに私は5、6年前に断煙に成功し
ました。



仲入り。けっこう暑い。でも徐々に適温になった。



居残り佐平次。この有名な噺、同時代のロシア
小説みたいだなあ、と思わせられる。ゴーゴリあたりが書きそ
うな。「居残り」っていう状況が商売になってしまうのが面白
い。


タイトルは直訳で「私は残業するだろう。おそらく、永遠に」
ということになる。「居残り」から連想したのだが、色々な意
味を含んでいる。