2018年7月8日
「玉川太福の天保水滸伝
連続読み第1回」
@赤坂カルチャースペース嶋
玉川太福・玉川みね子
『地べたの二人 夏の虫』
『天保水滸伝
第一話「繁蔵売り出す」』
~仲入り~
『天保水滸伝
第二話「繁蔵と平手の出会い」』
天保水滸伝。
1844(天保15~弘化元)年8月、飯岡助五郎一家
対笹川繁蔵一家の大利根の決闘、1849(嘉永2)
年4月の勢力富五郎の自殺という、史実を主軸
とした下総の侠客伝。
宝井琴凌、5代目伊東陵潮作、1856(安政3)年成立。
1850(嘉永3)年の年記がある実録体小説あり。
1867(慶応3)年、河竹黙阿弥により、『群清滝贔屓
勢力』の題で劇画化。
近年では正岡容(いるる)脚色による浪花節が、2代
目玉川勝太郎の口演で有名。
玉川一門のお家芸である天保水滸伝。
初めての連続読み、とても楽しみである。
「利根の川風 袂に入れて...」の節は、往時、日本
人なら誰でも諳んじていたそうであるが...
当日は気温が高く、開場10分前位に着いたが、何や
らいつもより閉塞感を感じるし、熱気もすごい。
席亭様によると、手違いで定員50人のところを、60
人入れてしまったらしい。道理で。
しかし、太福さんも席亭様も、キャパ以上の客を入
れた環境は良くない、という御考えのようで、今後
はこのようなことはないようにする、とのこと。
会に対する真摯さを感じた。
内容はいつものように素晴らしかった(太福さんも
みね子師匠も暑さをものともしていないように見
受けられた)。
次回の予約を受け付けておられたが、何と、即日
予約満席になってしまった。
この演目だからかどうか分からないが、これから
太福さん(&みね子師匠)の、比較的小規模の会は、
こうなっていくのだろうか、と危機感を感じた。
しかし当然だが、浪曲師玉川太福さんにとっては
それが最良の状態であることに相違ない。