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感想ブログ~演芸(落語・浪曲・講談)etc.~

浪曲浪漫~奈々福・太福姉弟会的な~

2022年4月9日(土)①

 

「渋谷に福来る2022SP
  ~奈々福・太福姉弟会的な~」

@渋谷大和田伝承ホール

 

奈々福・太福「おしゃべり」

奈々福・美舟『天保水滸伝「鹿島の棒祭り」』

太福・みね子『天保水滸伝「笹川の花会」』

~仲入り~

太福・みね子『浪曲偉人伝』

奈々福・美舟『シン・忠臣蔵』(作・柳家喬太郎)

 

 

「渋谷に福来たる」では初登場の浪曲姉弟会。

 

様々な理不尽に苦しみなかなか眠れず、不覚にも寝坊した。
開演時間が午前11:00というのもネックだった。
そのため残念ながら「おしゃべり」には間に合わず、
奈々福師匠の途中から。

 

玉川のお家芸天保水滸伝プチリレー読み、「笹川の花会」
はいつ聴いても素晴らしいが、太福さんは湯呑みを忘れた
とのことで、代用のマジック書き家紋が施された紙コップ
にどうしても笑ってしまう。

そして奈々福師匠の『カマ手本忠臣蔵』を聴けたのは収穫
だった。
アナクロニズムな演題を改めたのはさすがだ。
ゲイを笑うパロディではなく、よしながふみ『大奥』に対
するのと同じく、人間同士の美しい情愛の物語として真剣
に楽しく拝聴した。
演者さん自身も性別を超越した一人の浪曲師に見えた。

稀なる浪曲姉弟会、来年も期待したい。