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感想ブログ~演芸(落語・浪曲・講談)etc.~

横浜にぎわい座七月興行 立川談春独演会

2018年7月5日
横浜にぎわい座七月興行 
      立川談春独演会」
 @横浜にぎわい座



立川談春
『九州吹き戻し』
~仲入り~
『蒟蒻問答』



行きたいと思いつつ、なかなか行けずにいた、
横浜にぎわい座
平日夜で慌ただしいが、思い切って行くこと
にした。


残念ながら二階席のチケットしか買えなかった
が、にぎわい座の建物、風情は新宿末廣亭に似
て、格式がありながらも居心地が良い寄席だった。



7月2日に逝去した桂歌丸師は住まいが近所で縁が
深く、期間中席亭は歌丸、という設定で記帳部屋
が設けられていた。



そして、今までCDでしか拝聴していなかった、
『九州吹き戻し』を拝聴できて望外のうれしさ
だったが、暑さと空調と疲れでCDで聴いてい
る時と同様、所々記憶が飛んでいるのはご愛嬌。



談春師がにぎわい座で独演会を行なうのは久し
振りのようだったが、とてもリラックスした様
子だった。恐らく演じる側にとっても、とても
居心地が良い寄席なのだろう。



終演後、歌丸師逝去に関して少し長く話して
下さった。
落語家として最晩年をどう生きるか、どう始
末をつけるか。志ん朝、談志、歌丸、それぞ
れの「仕方」を比べて、歌丸のように苦しみ
ながら死ぬまで落語をやり続ける姿勢を恐ろ
しい、と言いつつ、先達として素晴らしい背
中を見せてくれたと、いつになく熱く語られ、
少し涙腺が緩んでしまった。



横浜方面には疎いので、帰りの電車を盛大に
乗り間違えてしまい、右往左往してしまった。
こういう時、スマホはとても便利だ。



「ここは一体何処なのだろう?」
という、身の置き所のなさと不安を久し振りに
味わった。



最終バスにギリギリ間に合い、安堵。