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感想ブログ~演芸(落語・浪曲・講談)etc.~

月刊太福マガジン10月号

2018年10月13日
「月刊太福マガジン10月号」
 @渋谷ユーロライブ



立川かしめ「前説」
橘家かな文『新聞記事』
玉川太福・玉川みね子
『さらば!?浪曲コント』




シブラクにおける実験的「集会」の場、
月刊太福マガジンも、今回を除いてあ
と2回を残すのみ。


かな文さんが二ツ目に昇進され、次は
かしめさん、という空気。
次回から前説だけではなく、一席?
一見何故あの方を師匠に選んだのか不可
解だが、やはり新作系の高座なのだろうか。
今日は右真横からガン見だ畜生、などと決
めてかかり、ど素人全開である。

 

太福さんの会で度々お名前を聞く浪曲界の
生けるレジェンドのお一人、御歳96歳の
玉川祐子師匠。
豪華浪曲大会での、祐子師匠と太福さんコ

ンビによる渾身の「浪曲コント」。その道
程を浪曲化した新作である。

 

私は正直浪曲コントにはあまり乗れない。
そのため、少し冷めた眼で見ていたのだが。


コントではなく、本格浪曲の演じ手としての
祐子師匠を、熱く唸る太福さんにはっとさせ
られ、ある一人の人物の大河ロマンを垣間見
たかのような気持ちにさせられた。

 

そう、「人物伝」、歴史譚なのだこれは。

 

みね子師匠の三味線も、終始微笑を湛えたか
のような風情で、それがストレートに反映さ
れている軽快で艶のある音色だった。