2018年6月1日
「神田連雀亭新メンバー
特別興行 昼席」
@神田連雀亭
神田紅佳『越の海』
桂鷹冶『代脈』
春風亭一花『真田小僧』
神田松之丞『鼓ヶ滝』
柳家小もん『かぼちゃや』
-仲入り-
三遊亭らっ好『湯屋番』
柳家花ごめ『狸札』
立川志師丸『強情灸』
玉川太福・玉川みね子(主任)
『天保水滸伝 鹿島の棒祭り』
神田連雀亭は、二ッ目専用の寄席である。
神田須田町という、お江戸ど真中な地に
あるその寄席に、実に初めて伺った。
「新メンバー」として、落語家さんをはじめ、
浪曲界からも何人かの方が加わり、この日は
現在個人的に一番の「推し」であるところの
浪曲師玉川太福さん(&みね子師匠)が主任を
つとめられるということで、体調があまり思
わしくなかったのだが、馳せ参じることにした。
この日は「今最もチケットが取れない講談師」
であるところの、神田連雀亭主要メンバーの
一人である神田松之丞さんも御出演とのことで、
平日昼間ではあるが、相当な客動員が予想された。
3時間前に並ばないとあかんのでございますか?
(並ぶの大嫌いな上に体調最悪)
半分死んだ気になって、1時間半ぐらい前に
到着。この日は11時から「ワンコイン寄席」が
あるため、3時間前に並んでも無意味と知った。
しかし誰も並んでない。勝手が分からない。
結局中の階段に並び始めたら4番目。
ちょろちょろと並び始めたところで、松之丞
さんお出まし。
「ラジオの友は真の友」なあの声で、何やら
事務的な内容の電話をしている。
並んでいるのは小規模な会の席亭さんやら、
「その筋の人」。身の置き所の無さが半端ない。
体調最悪な状態なこともあって、気持ちが殺伐
としてくる。恐らく殺気を漂わせていたんじゃ
ないかと思う。
そんななか、松之丞さんが自ら整理券を配り
始める。手で引きちぎったような紙片。
微笑ましい。
これで並ばずに済むようになったが、どこぞ
で休むには時間的に中途半端だ。
周囲は老舗料亭みたいな店ばかりだし。
(「ショパン」という往年の文豪御用達の喫茶
店が近くにあり、入りたかったが煙草臭くな
りそうなので止めた。でもいつかは入りたい)
開場の時間に戻って来ると、入口に松之丞さん
がいて整理券を引き取ってくれる。決して目を
合わせようとしない(笑)。
木戸銭を受け取って頂いたのは恐らく柳家わさび
さん。
連雀亭の客席は、パイプ椅子に座布団。
小じんまりとしていい寄席だ。
松之丞さんは『鼓ヶ滝』の寄席バージョン。
二ッ目に昇進したばかりの小もんさんは、前座
名が小多けさんで、雲助師の浅草見番の独演会
等で何度か拝聴したことがある。
志師丸さんは志らく師の御弟子さん。初めて拝聴。
そして主任として、太福さんとみね子師匠御登場。
大柄な太福さんには入口も高座もやや窮屈そうだ。
朗々と響き渡る、「鹿島の棒祭り」。
天保水滸伝のなかでも好きなその一席。
感慨深い。
途中何度か倒れそうになりながら、這う這うの体
で帰宅。
しかし、行って良かった、と思う。