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感想ブログ~演芸(落語・浪曲・講談)etc.~

雲助蔵出しぞろぞろ2017秋

2017年10月7日
「雲助蔵出しぞろぞろ」
 @浅草見番

 


柳家小多け『つる』
柳亭市楽『野ざらし
五街道雲助『宿屋の富』
~仲入り~
     『木乃伊取り』

 


浅草見番は二度目である。
会場としての雰囲気が好きなので、
「馴染み」になりたいが、東京の田舎住み&
薄給勤め人には難しい。


市楽さんは、2012年に三三師のイイノホール
の独演会で拝聴したことがある(その時の演目
は『やかん』)。突き抜けて明るい『野ざらし』。
この噺は「THE滑稽噺」と言えるくらいにはっ
ちゃけて明るい噺なので、当然かもしれない。
しかし、ただ馬鹿馬鹿しく演じれば良いという
ものでもない。つくづく難しい噺だと思う。



端唄入りの出囃子で雲助師登場。
畳敷きに座布団の会場で拝聴する雲助師の高座、
しかも『宿屋の富』『木乃伊取り』。
これぞお江戸の落語の極めつけ(『宿屋の富』は
元々上方落語だが)。1000人以上のキャパの落語
会が、田舎臭くて不粋なように思えてしまう。


雲助師の美しい所作を陶然と見つめつつ、
至福の一時を過ごさせて頂いた。