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感想ブログ~演芸(落語・浪曲・講談)etc.~

立川志らく独演会@三鷹2016年3月

2016年3月12日
立川志らく独演会」(夜の部)
 三鷹市芸術文化センター星のホール



立川らくぼ『時そば
立川志らく厩火事
~仲入り~
     『中村仲蔵




志らく三鷹独演会は、2年振りくらいだろうか。
東日本大震災から5年。否が応にも、その一週間後
くらいに銀座ブロッサム中央会館で行われた、
志らく師独演会のことを想起する(その時のことは
ここにも書いた。2011年3月の記事「骰子一擲/
いかに必然を…」)。



関東に直下型地震がいつ来てもおかしくない状態は
依然として続いている。政府が、具体的な対策を考
えているとはとても思えない。自分たちの対策は講
じているだろうけれども。


我々に残された時間はあとどれくらいなのだろうか。


出来る限り、「取りさらわれる瞬間」を逃したくはない。


三鷹市芸術文化センターでは柳家さん喬師、
柳家喬太郎師、立川志らく師の独演会が、
春と夏に定期的に行われる。
偶に談春師の独演会が行われることがあったりするが、
まずチケットは取れない。
特に喬太郎師の「みたか勉強会」のチケットは争奪戦
である。



センターの落語関係者の方々は、御自身たちが心から
落語好きのようで、客に対してものすごく優しい。
そしていつも開演前に細かく諸注意をアナウンスされ
るのだが、恐らく上の方の立場にいる男性の方の丁寧
な言葉の数々が大爆笑もので、下手をすると落語家さ
んの高座より笑ってしまう場合がある。



志らく師の『厩火事』。相変わらずのスピード感で面白い。
以前拝聴した時と少し違うのは、髪結いのおかみさんの
可愛らしさがグレードアップしていたことだろうか(年増な
のに)。



中村仲蔵』。客層を表すかのようなシブい演目だが、
正直この噺と『淀五郎』は苦手だ。歌舞伎が元ネタで、
耳が慣れていないからかもしれない。



昼の部は『二階ぞめき』『汲みたて』(直球過ぎてえげ
つないタイトル)『寝床』だったらしいので、そちらの
方が良かった。特に『汲みたて』はあまり聴く機会が
ないので是非拝聴したかった。


※2021年5月追記:何をおぼこいことを書いているのだ
ろう。『中村仲蔵』がいいに決まっている。