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感想ブログ~演芸(落語・浪曲・講談)etc.~

立川談春三十周年記念落語会『もとのその一』神奈川公演

2014年12月28日
立川談春三十周年記念落語会『もとのその一』
                神奈川公演」

           @KAAT神奈川芸術劇場

 


立川談春

『夢金』
~仲入り~
文七元結



昨年末は東京・中野の「なかのZERO」で独演会だったが、
今年は神奈川。
遠いです。東京の田舎から横浜まで行く路線には、いくつ
かのルートがある。どう行くのが一番早いか、と迷ってい
るうちに不覚にも10分程度遅刻してしまった。
そのためマクラをほとんど聴けなかった。
初っ端から負けた気がした。



『夢金』は、2年前に成城ホール(「アナザーワールド」)で
聴いている。降りしきる雪や吐く白い息が目に見えるかのよ
うな、素晴らしい高座で、本気で痺れたものだった。
今回の高座は、更に洗練された感じでした。



そして念願の『文七元結』。2010年3月から東京近郊で行な
われる談春師の独演会に通うようになってから、実に初めて
聴くことが出来た。噂に違わぬ素晴らしい高座で、終演後、
放心状態になって暫く立ちたくないくらいだった。



一人の男性がスタンディング・オベイションで拍手。
「よかったで」という言葉からすると関西方面の方だろうか。
談春師、「ありがとう」と答えておられたけれど、落語で
「スタオベ」なんて初めてお目にかかりました。でも自分も
そうしたいくらい、極上の高座でした。



来年も三十周年記念落語会は続くそうで(そう言えば志らく
も三十周年)、『百年目』がメインになるとのこと。
理由は分かりません。
来年こそ、談春師版『包丁』『らくだ』『居残り佐平次』の
いずれか一席でも聴くことができますように。極私的な願いです。
 




因みに
の「KAAT神奈川芸術劇場」を建設するにあたり、
遺跡発掘調査が行なわれ、幕末~明治期の旧山下居留地
遺構・遺物が出土し、遺構の一部は敷地内に保存されている。
大好物(研究対象範囲)の「きゅうり瓶」(ハミルトン・ボトル)
も多数出土。

 


こんな愛い奴。明治初期、このイギリス製の瓶をラムネの容器
として売っていたらしい。文献が残っている。

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