2014年8月24日
「立川談春独演会」
@武蔵野市民文化会館大ホール
立川談春
『おしくら』
~仲入り~
『紺屋高尾』
武蔵野市民文化会館開館30周年記念特別公演。
春師も30周年記念落語会「もとのその一」と銘打って、
全国ツアーを敢行している。
「同期」なんですね。
「もとのその一」とは、千利休の言葉、
『稽古とは一より習ひ十を知り、十より帰へるもとのその一』
が「元」である、とのこと。端的に言えば『初心忘るべからず』。
いやこれは世阿弥の言葉だ。
「芸」であれ「術」であれ、ニンゲンの「生」にとって必要なこと。
硬直しないために。乾涸びないために。
「返ってみる」こと。
まずやや長いマクラ的な、師匠談志と行った初めての海外(ハワイ)
旅行エピソード、ルーズヴェルト・ゲーム出演のきっかけ話など。
談志とのエピソードは鉄板で面白い。
『おしくら』(嫌い)でしたねふむふむさあさあ二席目は?
(高まる期待)
春師「『らくだ』やろうと思ったんですが(ふぉうっ)、つい最近
ここで誰かやったらしくて(誰でぇそいつぁ!)。で、『包丁』を
(おおおっ)、と思ったんだけど最近三鷹でやったし(げはあっ)。
そういうこと言われるのイヤなんでね」
( )内はあてくしの心の声です。調べたら最近ここで『らくだ』
演ったの文治師でしたよくそぉ…
で、『紺屋高尾』。春師の十八番ですよね。しかし個人的にはも
うもうもう、お腹いっぱいです。食傷気味です。この噺自体、あ
まり好きではないですし。
とは言え、終演後ご自分でも言っていたが、今回の『紺屋高尾』
はいつもと少し違う感じがしました。特に「久蔵がね、若いん
です」。
「もとのその一」、若返りし久蔵、ということでしょうか。
幕が下りる時、腕組みをして、考え込んでおられる様子だったの
がとても気になった。